身体にプラスになる食べ物のカギはファイトケミカルです。
ファイトケミカルが抗酸化作用と解毒作用を発揮します。野菜やくだものというのは、豊富なビタミン、ミネラルのほかに、薬効となり得るさまざまな成分があります。それが「ファイトケミカル」というものです。
その代表的なものは、フラボノイドやアントシアニンといったポリフェノールです。このほかにもにんじんのカロチン、トマトのリコピンといったカロチノイドも、ファイトケミカルと呼ばれるものです。
カテキンやイソフラボン、サポニン、ルチンといった成分もすべて、ファイトケミカルと考えていいといえます。
よく体に良いといわれているお茶やワイン、ココア、お蕎麦、りんごというものの薬効は、おもにファイトケミカルの働きのことをいうのです。野菜やくだものにはそうした成分が多く含まれています。
野菜に薬効が期待できる理由
植物というのは、同じ場所にとどまって生長するものです。有害物質にさらされても、病害虫から攻撃されても、逃げることはできません。
そのため、有害物を解毒したり、除去する力が備わっているのです。
その働きの主役となるのが、ファイトケミカルということです。
ファイトケミカルというのは、人体に入ると抗酸化作用を発揮します。体内の有毒物を解毒・排除したり、免疫力を高めてくれるのです。
その種類も3000種以上です。
これが、漢方薬や西洋のハーブ、日本に伝わる民間療法薬などの主成分になってきたわけです。漢方というのは、おもに植物を使った生薬です。これを用いて、薬としてます。そして病気を治していくのです。
薬という漢字は「草を食べて楽になる」ことを表しています。英語の「Drug」も乾燥ハーブが語源です。
キャベツを食べよう
キャベツは、淡色野菜の中でも、ビタミンやミネラルをダントツに含んでいる野菜です。
とくに多いのがビタミンC。肌トラブルのシミやそばかすといったものを改善する作用があります。
また、血管を強くしたり、ストレスを取り除くといった効果も期待できる素晴らしい野菜です。
このキャベツが他の野菜と違うところは、ビタミンUを含むところ。他の野菜ではなかなか取れません。
ビタミンUというのは、胃潰瘍・十二指腸潰瘍の予防や治療になるところ。
肝機能強化にもとても役立つ栄養素です。ヨーロッパでは昔から、キャベツ汁を飲ませる民間療法があります。キャベツ汁を難治性の胃潰瘍患者に飲ませたら、なんと全員が完治したというアメリカの実験結果もあるのです。
さらにキャベツの汁には、大腸や乳房などのがん細胞を抑える物質が存在することがわかっているそうです。
ビタミンCやビタミンUは熱に弱いので、生で食べたいところです。ジュースにするときはりんごなどを混ぜるといいでしょう。ただ、熱に弱いと言っても、煮込んだり炒めたりすることで、生の3倍は食べられるので、ビタミンが減少した分、補うことができます。
またキャベツにはNMNも含まれます。とはいえ他の食材含め含有量が微量で食事で摂るのが難しいです。そのためNMNはサプリで摂ることが多いと言えるでしょう。さらに今後の研究次第では様々な摂取方法が発見されるかもしれませんね。
芽キャベツは普通のキャベツの三倍のビタミンCがあります。硫黄や塩素は、痰切りに有効です。
食物繊維は、整腸作用、便秘解消が期待できます。キャベツを使った民間療法として、キャベツの葉にアイロンをあてて、葉をしぼませて、幹部に当てておくというものがあります。筋肉痛、関節痛、神経痛、痛風の改善にいいそうです。痛みも軽減するといわれています。
胃炎、胃潰瘍、肝臓病、気管支炎、がんの予防として、キャベツ、にんじん、りんごのジュースをできるだけ毎日飲むと良いでしょう。